タカラジェンヌを育成する宝塚音楽学校（兵庫県宝塚市）第１１０期生４０人の入学式が１６日、同校の講堂で行われた。

　３月に行われた１０８期生の卒業式は宝塚大劇場に隣接するバウホールで開催されたが、１１０期の入学式は同校講堂で行われた。

　３月３０日に行われた合格発表も校内の掲示板ではなく、３年連続ホームページだけでの発表だった。今回も本科生から予科生への校章付けのセレモニーなどは実施されなかった。

　新入生総代で兵庫県西宮市出身の今井柚希さんはミス・ワールド・ジャパン２０２１大阪代表選考ファイナリスト。男役志望で、４度目のチャレンジで夢切符を掴んだ。それだけに「何度も何度も夢にまで見た入学式を迎え、とてもうれしく幸せな気持ちと、これからの２年間、憧れの宝塚音楽学校で学ばせていただけることへの感謝の気持ちで一杯です」と喜びのコメント。「沢山の方に『私を見ると元気になれる』と言っていただけるような男役を目指し、日々精進して参ります」と期待に胸を高鳴らせた。

　成績上位で入学した伊藤亜優（兵庫県芦屋市）さんは娘役志望。「憧れのグレーの制服を着ることができ、とても幸せな気持ちであるとともに身の引き締まる思いです」と感無量の様子。

　永野春陽さん（大阪市）も娘役志望。「歌って踊ってお芝居のできる三拍子揃った娘役になりたいです。日々努力を重ね、謙虚さと感謝の気持ちを忘れず、精進して参りたいと思います」と２年後に夢を馳せた。

　長身の澤野桜子さん（札幌市）は男役志望。「憧れであった宝塚音楽学校の伝統ある制服を着ることができてうれしいです。ここがスタートラインだと思い、これからより一層努力して参ります」と誓った。

　中西達也校長は「『宝塚の舞台に立ちたい』という夢は、これからは『宝塚の舞台に立つ』という達成すべき目標に変わることになります」とあいさつした。

　入学式を終えた１１０期生は２年間、歌・ダンス・芝居など舞台に必要な技術や礼儀などを学び、２０２４年の宝塚歌劇団入団、初舞台を目指す。