殴打された泥酔客側の弁護士「タイソン氏は過度に攻撃」訴訟の可能性も 米報道
プロボクシング・ヘビー級元統一王者のマイク・タイソン(55)が航空機内で絡んできた泥酔客を殴打した問題で、殴られた泥酔客側のマット・モーガン弁護士は23日、米メディアの「TMZスポーツ」に「タイソン氏は明らかに過度に彼を攻撃し始めた。この状況はフライトアテンダントに報告するだけで回避できたはずです」と、主張した。
タイソン氏側の代理人は声明で「(乗客が)彼に嫌がらせを始め、彼にペットボトルを投げ始めて事件は起こった」と主張しているが、同弁護士は「史上最高のファイターの1人としてタイソン氏は手を使う前に、抑制した行動を取るべきだった」と、強調した。
また、同メディアは泥酔客側の関係者の話として「彼はまだショックを受けており、次のステップがどうなるかは決めていない」というコメントを掲載。今後、訴訟に発展する可能性を指摘した。
事件はサンフランシスコからフロリダに飛ぶ航空機内で起こり、欧米メディアを通じてタイソン氏が泥酔客を殴打する動画が拡散。目撃者の証言として酔っ払った客がタイソン氏の後ろの席に座り、写真撮影を要求。当初、タイソン氏は落ち着いてなだめていたがしつこく、後ろの席に乗り出して、乗客を何度か殴ったという。タイソン氏はその後、航空機を降りた。殴られた乗客は右側頭部などに傷を負い、流血。ガックリとしている様子が動画に映っている。ペットボトルを投げた様子は動画には映っていない。
米メディア「ニューヨーク・ポスト」などによると、殴られた36歳男性の乗客は詐欺、窃盗、強盗で過去に有罪判決を受けているという。
タイソン氏は現在55歳。WBC、WBA、IBFの世界ヘビー級王座を獲得し、破天荒な私生活を含め伝説的なボクサーとして知られる。