俳優・小栗旬（３９）に密着したＮＨＫ総合「プロフェッショナル仕事の流儀」が３日、放送された。初主演を務める大河ドラマ「鎌倉殿の１３人」の舞台裏に４００日間密着したという。

　「鎌倉殿」の第１話の第１シーンの秘話も明かされた。撮影を翌日に控えた昨年７月８日。担当ディレクターの「和田くん」の妻の出産予定日が翌日の７月９日だと知った小栗は「明日、（奥さんのところに）帰んな、マジで」「俺の１話の１シーンより、出産の方が絶対大事だって」と促した。

　出産に立ち会えば、大切なシーンに挑む小栗に密着する機会を逸する、と悩むディレクターを夜、部屋に呼び出した小栗も「その気持ちはものすごく分かる。自分もどっちかっていうとそういう風に思うタイプだから」と理解を示しながらも、答えが出ずにいた。

　そこに、小栗の妻・山田優（３７）から電話が。「もしもし～～！！」と元気いっぱいの声の山田。小栗が「和田くん、明日奥さん出産なのよ」と話すと、山田は「え？！うそ！」。小栗が「絶対帰れ、って」と言うと、山田も「絶対そっちがいいと思う。超いい経験になるんじゃない？絶対（出産）知ってた方がいいよ！」と豪快なトーンでアドバイス。

　小栗が「ただドキュメンタリーの人とかは、やっぱりいなかった１日にものすごいドラマがあったかもしれない、とか思っちゃうんだよね、きっと」と決めきれない思いを吐露すると、山田は「まっ、そりゃそうだな。でもね、出産よりドラマはないから大丈夫。ハハハッ！」とバシッ。

　小栗は「そうだよな」とうなずき、山田が「そうそうそう、そういうこと！だから絶対、帰ってあげてください」と迷いなく最後の一押し。小栗も「（和田くんは）帰ります、決まりました」と決断した。

　２人は２０１２年３月１４日に結婚。山田が単独で会見し、小栗の長文の直筆手紙を読み上げた。長女（７）、第２子（５）、第３子（２）を授かっている。