林遣都 ダメ人間役で演出家から珍要求「女の子最優先の人間でやってくれ」
俳優の林遣都(31)と高橋克実(61)が6日、大阪市内で舞台「セールスマンの死」の取材会に参加した。
1950年代前後の米ニューヨークを舞台に、かつて敏腕サラリーマンとして鳴らした主人公ウィリー・ローマン(段田安則)の挫折と家族の崩壊を描く作品。高橋はウィリーの兄のベン、林は次男ハッピーを演じる。
事務所の先輩でもある主演の段田について、高橋は「本番以外はひょうひょうとして、どこにでもいるおっさん」と笑わせながら、今作については「熱量が全く違う」と証言する。
京都出身の段田が1984年、滝沢修主演の同作品を観劇。「将来、一番やりたい作品」と話していたことを明かしながら「この作品に懸ける熱量を強く感じる。まわりが自然と段田さんに引っ張られていく」とPRした。林も「稽古場で段田さんの姿を見ていて、死に物狂いで一生懸命生きている姿、心を打たれた瞬間がありました。多くの人に伝えたい」と話した。
また女性にモテモテで、器用に生きていく自身の役柄について、林は「ダメ人間になっていくんですけど、(演出家の)ショーンさんが『苦悩、葛藤を表現するよりも、女の子最優先の人間でやってくれ』と言われました」と笑わせながら、「でも、見てくださった方から、そう生きるしかなかった次男がすごく悲しかったと言ってもらって。そういうことだったんだな、と。軸になる部分を示してもらった」と手応えを口にしていた。
舞台は今月7、8日にロームシアター京都メインホール、19~22日に兵庫県立芸術文化センター阪急中ホームで上演される。