立川志らく、批判していた因縁の「笑点」初出演 円楽にあんぱんの恩返し
落語家・立川志らくが15日、日本テレビ系「笑点」に出演した。番組の56周年企画の1つとして30分間、大喜利のみ。志らくは休養している三遊亭円楽の代打として登場した。
「笑点」の初代司会者は志らくの師匠・立川談志。談志の直弟子で初の大喜利出演となった。事前のインタビューでは「まさかオファーが来るとは夢にも思ってなかったのでびっくりしました」と語っていた。
番組では志らくが過去に「落語のイメージを悪い方に固定した犯人は笑点」と発言していたことを指摘。志らくはインタビューで「落語=笑点というイメージがいやで、『落語を語ってこその落語家』と思っていたので、『大喜利をやるのが落語家だ』と思われるのがいや」と正直に明かした。
「笑点」メンバーやスタッフとたまたま同じ新幹線に乗った時に、誰も口をきいてくれなかったことがあったと回想。そこで「あんぱん食うかい?」と話しかけてきたのが円楽だったという。「涙が出るほどうれしかった。なんて心の広い人なんだろう」と感謝。「心の中で『笑点の悪口言ってすみません』って」と振り返った。
円楽への感謝の気持ちを持ち続けていたこともあり、代打のオファーを快諾したと説明した。悪口を言っていた「笑点」についても「落語が冬の時代をずーっとつないできてくれた本当に恩のある番組」と認識が変化したことを伝えた。
番組登場時はやや緊張した表情だったが、あいさつ後に談志のものまねで司会の春風亭昇太を「滑舌悪いからね」とひといじり。大喜利中にも昇太の滑舌をいじり、プチバトルでしっかりと笑いを取った。