お笑いタレントで吉本新喜劇ゼネラルマネジャー（ＧＭ）の間寛平（７２）が１８日、大阪市内のなんばグランド花月（ＮＧＫ）で３３年ぶりとなる座長公演を行った。「ほぼアドリブ」の６２分間に、客席では泣き笑いする人の姿もあった。

　稽古では３０分だった公演が、気付けば６２分のロングランとなった。舞台のうどん店が地上げ屋の嫌がらせを受け、内場の父役となった寛平ＧＭが若い女性と恋に落ちるドタバタ劇。「っちゅうもんや！」のセリフに、「何屋？注文屋？」と、しつこくアドリブ連発で笑いを誘った。

　出演した内場勝則が「１時間ちょっとで終わって良かったです。なんか懐かしかった。みんなでコケて、みんなで作る新喜劇を久しぶりに感じました」と感激した様子で話せば、辻本茂雄も「泣きながら笑っているお客さんの姿も見えました。久々に緊張とワクワクがあった。ハラハラしたけど楽しかったですね」と、充実した表情で振り返った。

　寛平は入団４年目、２４歳の若さで座長に就任。今年２月、吉本新喜劇初のＧＭに就任した。初日の初回公演を終え「あー疲れた。久しぶりに汗、めっちゃかきましたわ」と笑いながら、「新喜劇は大阪の宝やからね。後々まで継いでいけるようにしたい」と決意を新たにした。

　若手の人材発掘、育成を主眼に掲げる寛平ＧＭは、舞台に若手の団員も積極的に登用。出演した住吉大和は「ホンマにバケモノの集まりですわ」と驚きを明かすと、辻本が「誰の顔がバケモンやねん」とボケて笑いを誘っていた。