「飽和潜水」捜索19日開始 潜水士が直接船体を調べるのは初 知床観光船沈没事故
北海道・知床半島沖で観光船「KAZU 1(カズワン)」が沈没した事故で、深い海でも活動可能な「飽和潜水」による捜索を実施するため、拠点となる作業船「海進」が18日午後4時ごろ、沈没現場に向けて網走港を出港した。潜水士が直接、船体を調べるのは初。第1管区海上保安本部によると、19日午前7時ごろに現場へ到着予定で、午後1時から潜水作業が始まり、内部に入り行方不明者がいないか確認する。
民間の潜水士3人が海進内の特殊な部屋でヘリウムや酸素の混合ガスを吸いながらカズワンが沈む深さ約120メートルの海底の水圧に体を適応。専用カプセルで海底へ向かう。
1管は18日、ロシア側が回収した犠牲者名義のキャッシュカード入りのリュックサックが日本側に引き渡され、海上保安庁に届くと発表。地元漁師が知床岬付近の海底で青いパンツや黒のポーチなどを回収したことも明らかにした。