間寛平 33年ぶり座長公演 これぞ吉本新喜劇「ほぼアドリブ」の62分間

 客席を笑いの渦に巻き込んだ間寛平(中央)
 「間寛平 なんばグランド花月 吉本新喜劇座長公演」に出演した(左から)辻本茂雄、内場勝則、間寛平
 客席を笑いの渦に巻き込んだ間寛平(中央)
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 お笑いタレントで吉本新喜劇ゼネラルマネジャー(GM)の間寛平(72)が18日、大阪市内のなんばグランド花月(NGK)で、33年ぶりとなる座長公演を行った。「ほぼアドリブ」の62分間に、客席では泣き笑いする人の姿も。満員御礼、拍手喝采の初回公演に「新喜劇は大阪の宝やからね。後々まで継いでいけるようにしたい」と決意を新たにした。

 予定時間は大幅に超えた。稽古では30分だった公演が、気付けば62分のロングラン。それでも時間の長さを感じさせず、爆笑に次ぐ爆笑劇。33年ぶりに座長を務めた寛平GMは「はー疲れた。久しぶりに汗、めっちゃかきましたわ」と笑う。周りを固めた内場、辻本らも皆、笑顔だった。

 「今の若い子の舞台はスマート。昔はアドリブも多いし、コテコテでしつこかった」

 振り返った言葉通りに劇中は“予定調和”の笑いを展開した。舞台となったうどん店が地上げ屋の嫌がらせを受け、内場の父役となった寛平GMが若い女性と恋に落ちるドタバタ劇。「かい~の」「アヘアヘアヘアヘ」など持ちギャグを一切封印し、新喜劇の笑いを追求。「○○っちゅうもんや」のセリフに「何屋?注文屋」としつこく、定番のアドリブ連発で笑いを誘った。

 寛平は入団4年目、24歳の若さで座長に就任。今年2月、吉本新喜劇初のGMに就任すると、若手の人材発掘、育成を主眼に「吉本新喜劇セカンドシアター」の新設や「新喜劇出前ツアー」など、次々にプランを掲げて改革を進めてきた。

 “本職”の舞台でも貫禄を見せつけた形に、共演の内場は「なんか懐かしかった。みんなでコケてみんなで作る新喜劇を久しぶりに感じました」と感激。約900席がほぼ埋まり、満員となった客席に辻本も「泣きながら笑っているお客さんの姿も見えました。久々に緊張とワクワクがあった。ハラハラしたけど楽しかったです」と充実した表情だった。

 舞台には若手の団員も積極的に登用。住吉大和は「ホンマに化け物の集まりですわ…」と、一体感を生んだ笑いを肌で感じて驚いていた。「新喜劇は大阪の宝やからね。後々まで継いでいきたいです」と寛平。笑いの聖地で示した手本。観客の泣き笑いに手応えを得て、GMとしてさらなる改革を進めていく。

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