森喜朗氏も来場、東京五輪公式映画が完成 河瀬直美監督「コロナ禍の五輪、歴史が証明」

 東京五輪の公式記録映画「東京2020オリンピック SIDE:A」(6月3日全国公開)の完成披露試写会が23日、都内で行われた。東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長(57)や、昨年2月に辞任した森喜朗前会長(84)、日本オリンピック委員会の山下泰裕会長(64)ら大会関係者も来場した。

 総監督を務めた映画監督の河瀬直美氏(52)は上映前の舞台あいさつで「(撮影した)5000時間の一コマ一コマが人生です。去年の2020大会を記録させていただいたことは自分の人生にとってかけがえのないものになった」と感慨深げに振り返り、「日本にしかできなかった五輪で、コロナ禍で無観客でも、アスリートのほとばしる汗を(世の中に)届けたかった。それを歴史が証明すると思って、世界に届けたい」と語った。

 東京五輪の公式映画は、大会がコロナ禍で史上初の1年延期となったこともあり、750日、5000時間という膨大な撮影期間を経て、2作品に分けて上映されることになった。「-SIDE:A」は数人のアスリートのエピソードを中心に構成された作品となり、6月24日全国公開の「-SIDE:B」は、組織委員会や大会関係者に焦点を当てたものになる。

 この日上映された「SIDE:A」について、河瀬監督は「スポーツで最高の晴れ舞台である五輪において金メダルを取ることは最高の姿だが、人生の金メダリストであることは(スポーツに限らず)全ての人に与えられた舞台。この映画で、そういう気持ちを受け取ってもらえたら」と紹介。「SIDE:B」はまだ完成していないというものの、作品全体を通じて「今の時代の人たちだけでなく、100年、1000年先の子孫に届いて、どんな立場にあっても私たち(現代人)は一生懸命生きていたということを残したかった」と語った。

 また、この作品は第75回カンヌ国際映画祭オフィシャル・セレクションのクラシック部門に選出され、河瀬監督もこの後すぐに渡仏する。「(カンヌの)最高責任者から『未来永劫語り継がれるべき作品』という評価で招待された。Bも含めて、最後の最後まで粘って公開ぎりぎりまで魂を込めてつくりたい」と語った。

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