藤井聡太叡王 初防衛&タイトル戦13連勝 羽生七冠時代に並んだ偉業
将棋の藤井聡太叡王(19=竜王、王位、王将、棋聖との五冠)が24日、千葉県柏市「柏の葉カンファレンスセンター」で指された第7期叡王戦五番勝負第3局で、出口若武六段(27)に109手で勝利した。ストレートの3連勝で叡王を初防衛した。これで昨年8月の王位戦第5局から続くタイトル戦連勝記録を13に伸ばし、羽生善治九段が七冠達成した時の1995、96年に達成した連勝記録に並ぶ歴代2位となった。
藤井叡王の先手で、千日手局を含む4局連続の相掛かりに。ぱたぱたと手が進んだ序盤、出口六段が攻める中盤を乗り越え、互角のまま終盤へ。お互い1分将棋に突入し、評価値が揺れに揺れる難解な終盤戦となったが、出口六段の緩手を見逃さず、詰みに追い込んだ。
「こちらが攻めを呼び込む戦いになって、飛車を目標にしてやっていければと思っていたが、本局では苦しくしてしまったのかなと思っていました。終盤まで少々厳しいかなと思って、そのあとはどうやって組み立てるか考えていたんですけど、最後まで苦しい局面が続いたと思います」と振り返った。
3連勝という結果にも「シリーズ通して相掛かりの将棋になって、中盤で長考した場面が多かったんですけど、それでもなかなか判断が付かないこともあったので、課題がありました」と渋い顔。13連勝については「本局も負けの局面あったと思うので、気にせずに来月から棋聖王位戦始まるのでそれに向けて頑張りたい」と前を見据えた。