日本維新の会代表の松井一郎大阪市長（５８）から名誉毀損で５５０万円の損害賠償請求を提訴された漫才コンビ・浅草キッドの水道橋博士（５９）が３０日、大阪市の大阪地裁で行われた第１回口頭弁論に出席。原告の松井市長は不在で、次回の準備手続きなどの調整で約１０分で終了した。

　「“反維新”タイガースです」と博士が言う、虎のマスクを着けて出廷。終了間際に発言を求め、原告側の弁護団の席に向かって「松井一郎さんは、いらっしゃらないのですか。マスクしていて分からないので」と皮肉たっぷりに質問する一幕もあった。

　訴状によると原告側は博士がＹｏｕＴｕｂｅ上で見た「維新の闇」のサムネイルを自身のツイッターで引用して「事実なら今すぐ訴えるべきですよ（笑）」と投稿し、内容が事実であるかのような印象を受けると主張している。

　今回の訴訟を行政や大企業が「個人を黙らせ、社会的に抹殺する『スラップ裁判』」と位置づけている博士。７月の参院選にれいわ新選組から比例区で出馬を表明しており、「反スラップ法を作る。反松井一郎法でもいい」と改めて主張。「この裁判を劇場化したい。内容とか何が問題かを言い続けたい」、「食らいついたら離さないし、相手が謝るまでやめません」と徹底抗戦の構えを見せた。

　参院選の街頭演説では来阪も予定しており、「松井さんの悪口？もちろん、言いますよ。２時間や３時間では終わらない。維新は不祥事のデパート」とアピールした。