ヨットで単独無寄港の太平洋横断を目指して３月に米サンフランシスコを出航した海洋冒険家堀江謙一さん（８３）が４日、ゴールに設定した紀伊水道を経て、拠点の新西宮ヨットハーバー（兵庫県西宮市）に到着した。６９日間、航行距離約８５００キロの航海。挑戦をサポートした事務局によると、世界最高齢での記録達成となった。

　堀江さんは和歌山県の日ノ御埼と徳島県の伊島を結ぶ紀伊水道上の線に設定したゴールに４日午前２時３９分に到達。迎えの船に乗る人たちに祝福され、元気に手を振って応えた。電話取材に「大過なく無事に帰って来ることができ、大変うれしく思っている。皆さんの応援を頂きありがたい。（帰宅したら）ゆっくりお風呂にでも入りたい」と話した。

　迎えの船にロープでえい航され４日午後５時ごろ、同ハーバーに到着。ヨットをゆっくりと接岸後、岸壁の人たちに船上から手を振った。ヨットはハーバー内に停泊し、堀江さんは５日に検疫などをした後、帰港セレモニーや記者会見を開く。

　堀江さんは３月２７日に全長約６メートル、重さ約１トンの「サントリーマーメイド３号」で米国を出航。４月中旬にハワイ沖を通過し、６月上旬の日本到着を目指していた。