テレ朝「木曜ミステリー」23年の歴史に幕 ラストは上川隆也主演「遺留捜査」

 長年にわたりお茶の間に親しまれてきたテレビ朝日のドラマ枠「木曜ミステリー」(木曜、後8・00)が、俳優・上川隆也(57)主演の人気作「遺留捜査」シーズン7(7月スタート)をもって終了することが6日、分かった。1999年1月に現代劇枠として新設されてから23年間。「科捜研の女」「警視庁・捜査一課長」など全24タイトル、累計800話もの名作シリーズを生み出してきた。トリを飾る上川は「歴史に恥じない作品に」と決意を込めた。    

 時代を反映しながら、個性あふれるミステリー作品を届けてきたテレ朝を代表する名物枠が23年の歴史に幕を下ろす。

 フィナーレを飾るのは昨年放送のシーズン6で放送開始から10周年を迎えた「遺留捜査」。京都府警“特別捜査対策室”(特対)を舞台に、愛すべき風変わり刑事・糸村聡(上川)が遺留品を手がかりに事件の真相解明に向け奔走する人気シリーズだ。

 名物枠の集大成を担うことに上川は「歴々の作品が重ねてきた歴史に恥じない作品にしたいという思いは強く、そのために今できることはできる限り、注ぎ込みたいと考えて全力で努めています」と気合十分だ。

 バディを組む神崎莉緒(栗山千明)や、第1シーズンから続投する村木繁(甲本雅裕)との絶妙な掛け合いも健在で、上川は「大きな展開を迎えるかというとそうではありません。むしろ一作一作重ねてきたからこその“変わらなさ”が間違いなく存在しています」と不変的な魅力をアピール。「僕自身、『遺留捜査』は年々“深化”が重ねられていると感じています」と自信をにじませている。

 同局は、名物枠の終了を決めた理由について「木曜日のゴールデン帯全体の編成を総合的に判断した結果です」との見解を発表。同枠で今後何を放送するかは未定とした。

 気になるのは、シーズン21まで放送された沢口靖子主演の「科捜研-」や、内藤剛志主演の「警視庁・捜査一課長」などの人気作の今後。番組が終了するかについては「今後の編成に関しては、決まり次第お知らせします」と回答し、今後も、同局の強みであるサスペンスやミステリードラマなどは制作していく方針を示した。

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