ソニー・出井元会長が死去 84歳、肝不全 プレステ2、VAIOなどヒット

 ソニー(現ソニーグループ)元会長兼グループ最高経営責任者(CEO)の出井伸之(いでい・のぶゆき)さんが2日、肝不全のため東京都内の病院で死去した。84歳。東京都出身。葬儀・告別式は近親者で行った。ソニーは後日、しのぶ会を開催する予定。

 ソニーによると、出井さんは1960年にソニーに入社。95年の社長就任を経て、98年にCEO。2000年から05年まで会長兼CEO。デジタルや通信分野を推進するとともに、映画や音楽、ゲーム機などエンターテインメント分野にも注力。プレイステーション2やVAIO、AIBOなどをヒットさせ、現在のソニーの基礎をつくった。

 一方で、キャリア終盤には家電部門の業績不振の責任を問われ退任。後任に、当時は珍しかった外国人のハワード・ストリンガー氏を指名したことも話題を呼んだ。

 政府のIT戦略会議の議長を務めるなど、国内のインターネット環境の発展にも貢献した。

 ソニーグループの吉田憲一郎社長は「出井さんはインターネットがもたらすインパクトをいち早く予見し、デジタル化を推進された先見性には今でも驚かされる」とのコメントを出した。

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