石原慎太郎さんお別れ会に歴代総理 安倍晋三元首相「責任を果たさなければ」
2月に89歳で死去した元東京都知事で作家の石原慎太郎さんのお別れの会が9日、都内のホテルで開かれた。安倍晋三元首相、渡辺恒雄読売新聞グループ本社代表取締役主筆らが発起人を務め、岸田文雄首相や森喜朗元首相、細田博之衆院議長、小池百合子東京都知事、プロ野球ソフトバンクの王貞治球団会長ら政財界や文壇などの関係者が参列した。
首相は弔辞で「歯に衣着せぬ物言い、信念を貫くための果断な行動で、強烈な個性に強く引かれた」と述懐。安倍氏は憲法改正に触れ「慎太郎先生から『何をもたもたしているのか』との声が聞こえてきそうだ。先生なきこの世で、私の責任を果たさなければならない」と強調した。
王会長は「強そうに見えるが、会うとすごく優しかった」と記者団に語った。
長男で元自民党幹事長の伸晃氏は遺族を代表し「天上界で父は本当に感謝していると思う」と述べた。会に先立ち、取材に応じた次男でタレントの良純は「父は皆さんに夢を託されて生きた人間だった」と振り返った。
会には芸能界からは中村玉緒、峰竜太、高橋英樹らが参列した。
石原さんは1956年に「太陽の季節」で作家デビューし、芥川賞を受賞、東京都知事などを歴任した。