今夏の参院選（２２日公示、７月１０日投開票）の東京選挙区に無所属で出馬予定の作家・乙武洋匡氏（４６）の街頭演説に１８日、ネット掲示板「２ちゃんねる」元管理人で仏・パリ在住の実業家、ひろゆき氏（４５）が“降臨”した。ひろゆき氏の登場に東京・渋谷駅前は騒然。愛のあるイジりを交えながら２時間近く熱弁を振るったひろゆき氏は、乙武氏の政界挑戦を後押しした。

　スペシャルゲストと書かれた襷（たすき）をかけたひろゆき氏が選挙カーの上に登場すると、駅前を埋めた人たちからは「おーっ！」「ひろゆきだ！」と歓声が沸き起こった。

　乙武氏が、親交の深いひろゆき氏にＴｗｉｔｔｅｒで「１８日、都内で一緒に街頭演説しませんか？」と呼びかけたことで実現したコラボ演説。ひろゆき氏は、応援演説を引き受けたことで、テレビ番組への出演が白紙になるなど、覚悟を決めての応援であることを明かした。

　全国最多となる改選数６の東京選挙区には、３０人以上が立候補を予定。厳しい戦いは必至なだけに「乙武さん多分今回受かんないじゃないですか」「政治なんて参加しないでチャラチャラした方がいいんじゃないですか？」と愛のあるイジりを投げかけた。

　それでも「この面白いムーブメントの参加者になりたいというか。乙武さんが議員をやって、メディアに出れば『色んな人がいるよね』っていう理解が進むと思う。法案を通したり、政治活動をするというよりは、乙武さんが国民の代表の一人として何かをやっているという姿が見えるだけで他の国からしても面白いんじゃないかな」と政界にもたらす意義を主張した。

　ひろゆき氏の登場で、演説中は多くの人が足を止め、車道にまで人があふれかえるなどし、渋谷駅前は大混雑となった。

　強力な援軍を迎えた乙武氏は「みなさん、この面白いムーブメントに乗っかってみませんか？」と聴衆に呼びかけ、「色んな条件があっても、全員が幸せになれる社会を作り上げることが僕の役目」と決意を込めた。