料理研究家・結城貢さん 死去していた「料理は愛情!」ダミ声で80~90年代に活躍
「料理は愛情!」のキャッチフレーズで知られ、フジテレビ系の料理番組などで活躍した料理研究家の結城貢(ゆうき・すすむ)さんが4月24日午後4時7分、直腸がんのため、入院していた東京都江東区の病院で死去していたことが20日、分かった。81歳。旧満州(現中国東北部)出身。葬儀は近親者で営まれた。喪主は妻の由紀子(ゆきこ)さん。
この日、デイリースポーツの取材に応じた由紀子さんによると、結城さんは昨年8月まで、夫妻で切り盛りする東京・原宿の料理店「結城」で厨房(ちゅうぼう)に立っていたが、9月に直腸がんで手術を受けた。その後、転移が見つかり、入退院を繰り返した。最期は由紀子さん一人でみとったといい、「穏やかな顔をしていました」と明かした。
結城さんはサラリーマンを経て料理の道に進み、原宿に店を構えた。80~90年代、フジテレビの「オールナイトフジ」「生島ヒロシのおいしいフライパン」「夕食ばんざい」にレギュラー出演。和装にダミ声、頑固おやじ的な個性で、女性ゲストへの愛あるダメだしで人気を博した。
萩原健一さん主演の映画「竜馬を切った男」で西郷隆盛役を演じたり、CMに出演したりするなど料理以外でも活躍。著書に「結城貢の料理は愛情だ」、「辛口料理にゃ訳がある」などがある。
私生活では89年、泉じゅんの芸名で1970年代後半~80年代に活躍した元女優の由紀子さんと結婚した。
由紀子さんは「皆さんに優しくて、すごく思いやりがありました」と、テレビのイメージとは異なる夫の素顔を語った。また、「料理に関してはすごく一生懸命でした。私に対しても、丁寧に作るようにいつも言っていました」と「料理は愛情!」を実践した人生だったことを明かした。
「結城」は、由紀子さんが現在も切り盛りしている。