【山田美保子のミホコは見ていた!】キスマイ・北山宏光、ドラマで輝く
18日に放送された「世にも奇妙な物語’22 夏の特別編」(フジテレビ系)でトップバッターを務めたのは「オトドケモノ」に主演したKis-My-Ft2北山宏光だった。4作品中、尺がもっとも長く、当然だが見応えもたっぷり。芸歴15年の演技派・小島藤子や、終始変わらぬテンションで演じきり、愛称の「ひなちま」がTwitterでトレンド入りした乃木坂46の樋口日奈。北山と絡みはなかったが劇団東京乾電池の綾田俊樹ら共演者を牽引した北山の怪演は、おおいに話題になっている。
キスマイメンバーの藤ヶ谷太輔や玉森裕太に比べるとドラマデビューは遅く、初出演は2011年1月期、香里奈主演の「美咲ナンバーワン!!」(日本テレビ系)だった。「本当に初めてだったので自分の出番が終わっても楽屋へ戻らず、ずっとモニター前で見学させてもらっていました」とインタビューで明かしていた勉強熱心な北山。
そこからは、あの福田雄一氏が脚本・演出を務めた「裁判長っ!おなか空きました!」(日本テレビ系・2013年10月期)や、「シソンヌ」じろう、「ハナコ」秋山寛貴、「かが屋」賀屋壮也、「空気階段」水川かたまりら、お笑い芸人が脚本を担当した「でっけぇ風呂場で待ってます」(同・2021年1月期)のような作品から声がかかり、いわゆる王子様系の恋愛ドラマにあまり縁がないのも特徴だ。さらに配信ドラマ「快感インストール」(dTV・2020年12月)では出演も原案も担当するようになった。
そんな北山と重なるのは、ジャニーズなのに“前科”を重ね、連続テレビ小説「純と愛」(NHK)でもパトカーに乗った経験をもつ風間俊介だ。実は北山は風間を尊敬する先輩の一人として挙げており、「ミリオンジョー」(テレビ東京系・2019年10月期)、「ただ離婚してないだけ」(同・2021年7月期)、「卒業タイムリミット」(NHK総合・2022年4月期)、「善良な市民同盟 前編」(同・5月)の悪役やダメ男役は、まさに風間を彷彿とさせる。
また、「ミリオン~」と「ただ~」のように同じ局の同じスタッフから続けて声がかかるのは北山の人柄と、演技がどんどんうまくなっていることが理由だろう。風間がそう呼ばれたように「ジャニーズの異端児」になる日も近いのかも。俳優・北山宏光に注目だ。