海老蔵「歌舞伎のために生きられる」團十郎襲名発表後初会見で心境を明かす
歌舞伎俳優の市川海老蔵(44)が23日、都内で東京・歌舞伎座「七月大歌舞伎」(4~29日)の第二部「夏祭浪花鑑」「雪月花三景」の取材会に出席した。11、12月の十三代目市川團十郎白猿襲名が5月に発表されてから、初の記者会見。終了後の囲み取材には長女の市川ぼたん(10)、父と同時に八代目市川新之助を襲名する長男の堀越勸玄くん(9)も参加し、親子3人で襲名への思いや意気込みなどを語った。
海老蔵は「25歳で(海老蔵を)襲名して、本当に色んなことがありました。海老蔵という名前は、日本でも多くの方に知っていただけるようになった。愛着のある名前をやめるのは正直、抵抗がある」と心境を吐露した。
「自分のことだけを考えるなら、海老蔵のままでいい」と冗談めかしつつ、「『誰も知らない團十郎』という新しい世界に入っていくことは大変勇気のいる行動。名前を変えるというのは自分だけのことではなく、歌舞伎のために生きられる部分が大きくなると感じています」と、覚悟を示した。
2013年に死去した父・十二代目團十郎さんとの稽古の日々を振り返って「私が復活させたもの以外、全て父から教わった」と時折、天を仰いだ。
「雪月花三景」は歌舞伎座の本興行での親子3人初共演となる。海老蔵は「うれしいですね。3人で歌舞伎座に出られることを夢見て準備をしてきた」と明かし、「『夏祭-』で成田屋の親子が共演するのも初めて。麗禾(ぼたん)も本興行で歌舞伎座に出られる。初ものづくしです!」と笑顔を見せた。
勸玄くんは「堀越勸玄としての舞台は7月が最後なので、見に来てください!」とアピール。頼もしい姿を見た父・海老蔵は「やる気スイッチが入ってきた」と目尻を下げていた。