安倍元首相が死去 傷は首の後ろではなく根元前部に2カ所 背後から銃撃も 病院会見

 安倍晋三元首相が8日、奈良市内で参院選の応援演説中に銃撃された。搬送された奈良県橿原市の奈良県立医科大病院で死去した。67歳だった。

 同病院では、吉川公彦院長と措置に当たった救急医学の福島英賢教授が会見を開いた。それによれば、午後0時20分に病院に運ばれ、20人以上で蘇生措置を行ったが、午後5時3分に死去したことを報告した。「失血死」だったという。

 安倍氏の体には、首の根元前部に銃創と思われる傷が2つあり、頸部から胸に向かった傷は心臓の大血管に達する深さだったと話した。2つの傷は5センチ離れていた。映像などでは、安倍氏の背中から銃撃されたように見えるが、福島教授によれば安倍氏の首の後ろ側には傷はなかったという。

 ドクターヘリが到着した時点では心肺停止しており、病院に搬送されたときも心肺停止していた。その後、胸部の止血および、大量の輸血が行われたが、いろんな場所から出血していたため、完全に止血ができず、心拍が再開しなかった。手術中に銃弾は確認されなかったという。

 病院に到着した昭恵夫人には、福島教授から病状の経過などを伝えた。

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