「サンモニ」姜尚中氏、テロに疑問「メディアが先に行きすぎる危険感じる」安倍氏銃撃

 東大名誉教授で政治学者の姜尚中氏が10日、TBS系「サンデーモーニング」に出演。8日に安倍晋三元首相が奈良市で行われた参院選の街頭演説中に銃撃され死亡した事件について言及した。

 姜氏は「痛ましいということにつきると思います。日本の実質的な最高権力者、実力者が、アスファルトに人形みたいに転がっている様子をみたときに、政治家っていうのは、こんな宿業っていうんでしょうか。そういうものを持っているんだという。とにもかくにも哀悼の意を表したい」と表情を曇らせていた。

 その上で、逮捕された元海上自衛隊員の無職山上徹也容疑者が、特定の宗教団体への恨みと、団体と安倍氏のつながっていると思い襲撃したという趣旨の供述をしていることを念頭に、「これがもしテロならば、何らかの形で政治的なメッセージがあってもいいのではないかと思ったんですね。いまのところ犯人を見る限り、思想信条イデオロギーに安倍さんに恨みはなかったと言っている以上…」と指摘。さらに「ふつうテロって言うのは、やっぱり政治的なメッセージが実現するために、暴力で何かを覆そうとするわけですから。それがないということなんで…」とテロと決めつけることに疑問を投げかけた。

 それでも、「結果としては選挙期間中でテロになったと思いますし、民主主義に対する脅威であることは間違いないんですが…」とテロという表現が出てきたと指摘。同時に、「我々が深読みや、意味を読み過ぎて、逆にメディアが何かひとつの解釈だけでちょっと先に行きすぎる危険も感じたので。もうちょうと犯人の動機、それから彼が何を考えていたのかをもうちょっと明らかにしてほしいですね」とメディアが先走りすることにクギを刺した。

 司会の関口宏も「まだそのへんが詳しく出てきてませんからね。我々も気をつけなきゃいけないところだと思います」と自戒を込めて語った。

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