立民・辻元清美氏が国政返り咲き 安倍元首相銃撃死から2日「複雑な気持ち」 

 第26回参院選は10日、投開票された。自民党は改選55議席を上回り勝利し、公明党と合わせて与党で改選過半数の63議席も確保した。憲法改正に前向きな「改憲勢力」は3分の2以上の議席を維持した。著名人候補では、昨年の衆院選で落選した立憲民主党の辻元清美前副代表(62)が参院選比例代表にくら替えし、当選確実に。東京選挙区から無所属で出馬した作家の乙武洋匡氏(46)は落選確実になった。

 昨年の衆院選で落選した立憲民主党の辻元清美前副代表(62)が、参院選比例代表にくら替えし、国政復帰を果たした。

 午後8時過ぎに「当選確実」が報じられると、大阪府高槻市の事務所では支援者から拍手がわきあがった。辻元氏は壇上で深々と一礼し、かすれ声で「信じられないです。本当にありがとうございます」と感謝し「早く国会に戻って社会の問題を解決する一員になりたい」と意気込んだ。

 続けて「ただ複雑な気持ちなんです。それは安倍元総理がお亡くなりになったことです」と凶弾に倒れた安倍氏にも言及。「ますます日本の社会の中での問題をますます深刻に受け止めていかなくてはならない。安倍元総理は、私と長年にわたり議論をしてきたお方ですので、心からご冥福をお祈りする気持ちでいっぱいです」と神妙に語った。

 選挙期間中の事件による心境の変化ついて聞かれると、「今回の選挙はネット上のデマや誹謗中傷、ヘイト、差別、あらゆる暴力とたたかうというチラシを配って選挙をスタートした。最後の局面で痛ましい事件が起こった。差別や暴力に対して私たち政治家が口をつぐんだり活動を自粛するのではなく、言論の自由を守る、そしてヘイトや暴力に立ち向かっていく」と力をこめた。

 会見では、司会から「状況を鑑みまして、いつもの『清美とゴー』はなし」とアナウンスがあり、支援者らと拳を突き上げる“お決まり”のかけ声は行わず。花束の贈呈や万歳三唱もなかった。

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