南こうせつ 山本コウタローさん追悼「また一緒に歌いたかった」【全文】

 ヒット曲「走れコウタロー」などで知られる歌手で白鴎大名誉教授の山本コウタロー(やまもと・こうたろー、本名厚太郎=こうたろう)さんが4日未明、脳内出血のため東京都の自宅で死去したことが15日、分かった。73歳。山本さんと同い年で52年の親交がある歌手の南こうせつ(73)が追悼コメントを発表した。

【以下全文】

 「1970年代、彼は『ソルティーシュガー』で『走れコウタロー』がヒットし、僕は『かぐや姫』で『酔いどれかぐや姫』を歌い、当時はライバルというより仲間で一緒に楽しんでいました。時は流れて1986年、コウタローから電話があり、我々が日本人として今こそ核兵器廃絶のコンサートをやりたい。ということでした。もちろん大賛成で一緒にプロデュースをしました。世界中のミュージシャンに呼びかけ、海外からも著名なアーティストが参加してくれました。翌年から、大友康平もプロデュースに加わり、ハウンド・ドッグはもちろん、安全地帯、尾崎豊など…。その後10年にわたり、ビックなアーティストに参加していただき大いに盛り上がりました。最後に会ったのは3年前の8月6日、広島の原爆養護ホームに慰問へ行った時でした。彼はいつも弱い人の立場から、社会の不公平感を自問自答しながら笑顔で生きていたイメージがあります。出会って52年、また一緒に歌いたかったです。お悔やみ申し上げます」

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