橋下氏 安倍元首相「国葬」反対も「共産党、辻元さんと同じはイヤ」
元大阪市長で弁護士の橋下徹氏が17日、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」に出演し、安倍晋三元首相の国葬について反対の姿勢を示した。今月14日に岸田文雄首相が、今秋に安倍元首相の国葬を行うと発表した。元首相の国葬は1967年の吉田茂氏以来2人目となるが、全額国費となるため、共産党や立憲民主党から反対の声も出ている。
橋下氏は安倍氏について「国葬に値する」としつつ「今のやり方でやるのは反対です」と明言した。「法治国家としてきちんとルールに基づいてやらないといけない」と持論を展開した。
安倍氏について「国葬に当たるかどうか、ここの基準がまったくない」ことを疑問視。「桜を見る会」を例に出し、「政治イベント」と「行政イベント」を混同してしまっているとし「政治イベントは自分の支援者を呼べばいいんです。でも行政イベントは全国民の代表なので、きちっと基準を決めなければいけない。そこを区分けしたはずなのに」と指摘した。
さらに菅直人元首相について「ぼくは国葬に値しないと思うけども、あ、まだ亡くなられてないですよ、『国葬に値する』っていう人たちもいるわけで。基準は決めなきゃいけない」とやや暴走しつつ、「基準」の必要性を重ねて強調した。
岸田首相は「在任期間が憲政史上最長」「経済、外交などで実績」「国際社会から極めて高い評価」「国内外から幅広い哀悼・追悼の意」などを理由に挙げていたが、橋下氏は決定のプロセスが不透明であることを指摘。自身の市長の経験も踏まえ「ぼくが勝手に『この人を呼びます』っていうのは政治パーティーのときにはやりますよ。でも国を挙げてのイベントであれば、基準を決めて、それを判定するプロセスを決めて、それに照らし合わせて決めなきゃいけない」とした。
「『税金を使うのがダメだ』とかね、『(功罪の)罪の部分があるから』とかね」と批判の声が上がっている点については「共産党と、辻元清美さんが反対してて、ぼくも同じグループに入れられるのはイヤなんですよ」と苦い顔。「ぼくの反対の理由は違います」と同じ「反対」でも中身が違うと言葉に力を込めた。