中村歌之助 手塚治虫作品初の歌舞伎化「新選組」で初主演「スゴくご縁を感じます」
歌舞伎俳優の中村歌之助(20)、中村福之助(24)が19日、東京・歌舞伎座で、3年ぶりに行われる「八月納涼歌舞伎」(5~30日)第一部「新選組」の取材会に出席した。
父の敵を討つため新選組に入隊した深草丘十郎(歌之助)と、謎めいた同僚・鎌切大作(福之助)の友情と成長を描く、“漫画の神様”こと故・手塚治虫さんの同名漫画が原作の新作歌舞伎。手塚治虫さんの作品が歌舞伎化されるのは初となる。
歌舞伎座初主演となる歌之助は「新選組に出会う前から『手塚治虫先生の作品をいつか歌舞伎に』と勝手に小さい時から思っていたので、スゴくご縁を感じます」と感慨深げ。父・中村芝翫(56)からは「期待してるよ」と声をかけられたといい「15、16歳の頃は大きい役をやる怖さを知らなかった。責任感を段々と感じてきたターニングポイントである20歳というタイミングでやらせていただけるので、全身全霊を注いでやらないといけない」と気を引き締めた。
弟・歌之助と親友役を演じる福之助は「丘十郎は鎌切と一緒になるとスゴいしゃべる。そこは僕らが家にいる時と同じなので、キャラクターとしてはピッタリなんじゃないかな」と分析。アニメ化もされてこなかった作品だけに「僕たちがやったことが正解になってしまう。責任感を持って、自分が正解だと思って努めたいと思います」と力を込めた。