田原総一朗氏 安倍元首相銃撃「最大の原因は警察が手ぬるかった」

 ジャーナリストの田原総一朗氏(88)が21日、ドキュメンタリー映画「ファイナルアカウント 第三帝国最後の証言」(8月5日公開)の公開記念イベントに登場した。

 同作は第2次世界大戦中のナチスによるユダヤ人大量虐殺について、目撃した武装親衛隊のエリート士官や急逝収容所の警備兵ら“加害者側”の証言や当時のアーカイブ映像を記録している。

 田原氏は「ナチスはどこが間違っていたか。ナチスも宗教になっていたんですね」などと持論を展開。そのうえで「日本は平和国家でなければいけない。命を張って戦争反対と訴えないとダメ。台湾有事を起こさせない。これが日本の役割です」と熱弁を振るった。

 ジャーナリストの立場で、歴代首相に直言してきた田原氏は、8日に安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件にも言及。「最大の原因は警察が手ぬるかったこと」と指摘。さらに「銃撃した青年の母親が(旧)統一教会で、寄付して破産したんでしょ。そういうことを相談できる仕組みがないことが問題」とし、25日に岸田文雄首相と面会する予定と明かし「政治の力で(仕組みを)作らないといけない。言いますよ。彼を追い込んだ責任は政治にあるぞと」と力を込めた。

 安倍氏の葬儀が国葬となることについては「本当は国葬にするなら国会を開いて話し合って決めるべきだった。反対ではないが、国会を開いて決めるべきだった。大変残念です」と話した。

 話は安倍氏死去による政局の変化にまで及び、安倍派の今後について「派閥は集団指導体制ですが、それだと長続きしない。僕が恐れているのはリーダーがいなくなったので他の派閥が引き抜きを図ること。これが心配ですね」と思案顔だった。

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