緊急事態宣言「サル痘」とは 「発熱後に発疹が出現」「小児例」「重症化」も 厚生省解説
23日深夜に世界保健機関(WHO)が欧米を中心に感染拡大している「サル痘」について緊急事態宣言を発したと伝えられた。
厚生労働省のホームページでは、「1970年にザイール(現在のコンゴ民主共和国)でヒトでの初めの感染が確認された」とあり、「日本では感染症発生動向調査において、集計の開始された2003年以降、輸入例を含めサル痘患者の報告はありません」とする一方で「2022年5月以降、従前のサル痘流行国への海外渡航歴のないサル痘患者が欧州、米国等で報告されています」と説明している。
「感染経路」は、「アフリカに生息するリスなどの齧歯類をはじめ、サルやウサギなどウイルスを保有する動物との接触によりヒトに感染する。また、感染した人や動物の皮膚の病変・体液・血液との接触(性的接触を含む)、患者との接近した対面での飛沫への長時間の曝露、患者が使用した寝具等との接触等により感染する」としている。
「潜伏期」は通常7~14日(最大5~21日)で、「発熱、頭痛、リンパ節腫脹などの症状が0~5日程度持続し、発熱1~3日後に発疹が出現。皮疹は顔面や四肢に多く出現し、徐々に隆起して水疱、膿疱、痂皮となる。多くの場合2~4週間持続し自然軽快するものの、小児例や、あるいは曝露の程度、患者の健康状態、合併症などにより重症化することがある」と説明している。「皮膚の二次感染、気管支肺炎、敗血症、脳炎、角膜炎などの合併症を起こすことがある」としている。