AOKI前会長 賄賂否定 東京五輪・パラ組織委元理事に多額資金

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の高橋治之元理事(78)の会社が大会スポンサーの紳士服大手AOKIホールディングス(HD)側から多額の資金を受領した事件で、AOKIHDの青木拡憲前会長(83)が東京地検特捜部の任意聴取に、資金は賄賂と認識していなかったとの趣旨の説明をしていることが28日、関係者への取材で分かった。

 組織委の理事は「みなし公務員」で、職務に関し賄賂を受け取ると汚職の罪に当たる可能性があり、特捜部は受託収賄容疑で高橋氏を捜査している。青木氏は聴取に「高橋さんの人としての力に期待した」と供述。一方で、理事という職務に関係する資金との認識は示していないといい、特捜部は家宅捜索での押収資料などに基づき資金の趣旨を調べる。

 関係者によると、27日に特捜部の聴取を受けた高橋氏は容疑を否認。受領した資金はAOKIの事業全般に関する正当なコンサル料で、「(AOKI側に)オリンピックでは協力できないと伝えた」と説明している。

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