兒玉遥 母親役に初挑戦 女優転身3年目 主演映画でシングルマザー「すごく不安」
元HKT48で女優の兒玉遥(25)が映画「空のない世界から」(10月21日公開)に主演し、シングルマザー役を演じていることが28日、分かった。2019年に同グループを卒業し、女優に転身して3年目。初の母親役に挑み、「シングルマザー」「DV」「無戸籍者」といったセンシティブな題材を扱う社会派映画に体当たりしている。
舞台やドラマ、映画とさまざまなジャンルで活躍の場を広げる兒玉が、初の母親役で新境地に挑んでいる。
演じるのは、DV夫から逃れ、ラブホテルに住み込みで働きながら、娘の存在を知られないように暮らすシングルマザーの藤井麻衣香。心に深い傷を抱えていた麻衣香が他人の助けを借りることで、次第に“強さ”を取り戻していく姿を描く。
母親を演じることについて「自分が経験したことがないことを演じるのはすごく不安でした」と吐露。それでも「『この子がどうやったら幸せになれるのか』ということを意識して臨みました」。親心を胸に宿しながら撮影に臨むうちに「子供、欲しいなと思いましたし、いつの間にか母性が芽生えてました」と笑みを浮かべた。
シングルマザーとしての葛藤。無戸籍の娘に抱く負い目。社会問題を内包した難しい役どころだが「自分がつらいときにしっかりと声を上げることが大切なんだとこの役を通して感じました。人と人とのつながり、絆を感じてもらえたら」と話す。
「アイドルでいた自分よりも、女優・兒玉遥として有名になる」という決意を胸に、歩み始めた新たなステージ。「高橋みなみさんから『何でも3年やってみないと分からない』と言われた言葉がずっと頭に残っていて。今年が女優としての3年目。活動の幅も段々と広がってきているので一歩一歩前に進んでいけているんじゃないかな」とうなずく。
今年は舞台やドラマの出演に加え、今作を含めた出演映画5本のうち2本で主演として名を連ねる。それでも「まだまだ未知の世界が広がっている。色んな役、作品を通してもっともっとパワーアップしていきたい」と向上心は増すばかり。「今の活動がすごく楽しいので幅を決めずにチャレンジしていきたい」。女優・兒玉遥は歩みを止めない。