福田総務会長の「何が問題か分からない」に紀藤弁護士「親分殺されて憤りを感じてない」
弁護士の紀藤正樹氏が29日、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」に出演。自民党の福田達夫総務会長が、党と旧統一教会の関係性が取り沙汰されていることに「何が問題なのか、分からない」と発言したことに対して、「親分が殺されて憤りを感じていないことに驚く」という趣旨の発言をした。
福田氏はこの日、会見で、「正直、僕自身が個人的にまったく関係がないので、なんでこんなに騒いでいるのか、正直な話、よく分からないというのがあります。正直言います。何が問題なのか、分からない」などと発言した。
旧統一教会の問題に長年取り組む紀藤弁護士は、「福田さんの話を聞くと、安倍元首相という親分が殺されたことの憤りを感じてない、表情から見て。だから驚いてしまいました」とあきれた。
旧統一教会については、安倍晋三元首相を殺害した山上徹也容疑者が、母が教会に傾倒し多額の献金を行ったことで家庭が崩壊し、安倍元首相が教会と関係があると思い込み犯行に及んだと供述している。その後、党と教会との関係性が取り沙汰され、多数報道されている。
それだけに紀藤弁護士は「(福田氏は)安倍元首相が殺害された動機に関わる問題について、正直、好奇心もないのかなと。これだけ報道されていることに、当然、ある程度事実を調べたくなりますよね。だから国民の多くが知りたくなって、テレビや新聞を見ていらっしゃると思う。政治家の方が好奇心がないということに驚いてしまう」と信じられない様子。
「動機を知りたいのは憤りの発祥でもある。弁護士連絡会の会見では、安倍元首相が殺された憤りは分かるけど、容疑者に対してだけでなくて、背景にある統一教会という巨悪にも向かっていただきたいと。個人的な問題じゃなくて組織的な問題が背後にあるんではないかということを、憤りとしてそこに向かってほしいと申し上げた」と党幹部の当事者意識のなさに怒りをにじませていた。