市川猿之助 團子にお家芸を指南「余計なことはしない」

 春秋座特別公演のリモート会見を行った市川猿之助、市川團子、市川青虎(右から)
 春秋座特別公演のリモート会見を行った市川猿之助、市川團子、市川青虎(右から)
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 歌舞伎俳優の市川猿之助が9日、京都芸術大学内の京都芸術劇場・春秋座「市川猿之助 春秋座 特別舞踊公演」(9月2~4日)のオンライン取材会を行った。

 猿之助が伯父の猿翁から同劇場の芸術監督を受け継ぎ、澤瀉屋に縁の深い劇場。今回は従兄の市川中車(香川照之)の長男・市川團子が、初お目見えし、お家芸の「独楽」に挑戦する。團子は「稽古をしっかりとして、恥じないように。まずは楷書で」と基本を崩さず、きっちりと踊ることを意気込んだ。そんな團子に踊りを指導する猿之助も「余計なことはしないで、面白みはなくとも、お手本のような踊りを。人生を経ないと味はでない。体操のように『1、2、3』ですよ」と基本の大切さを説いた。

 弘太郎改め、市川青虎は、3月の襲名後、京都初登場。猿之助、中村壱太郎と「戻駕色相肩」を舞う。猿之助は若き実力者に「猿翁に猿弥がいたように、いい意味の便利屋に」とはっぱをかけた。青虎も「『困ったときの猿弥さん』と呼ばれる方にまだ足元にも及ばない。だけど澤瀉屋の精神を受け継ぎ、力のある役者になりたい。師匠ゆかりの劇場でお披露目できてうれしい」と目を細めた。4日の千秋楽後には勉強会「第三回 ひとつなぎの会」も開催する。

 また猿之助は「無事に初日を迎えられるよう、願うばかり。いつ中止になるかわからないので、ひたすら祈るばかり」と、まずは舞台の幕が開くことを願っていた。

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