仁村紗和 いたらホッとする女優さんに 尼崎舞台のNHKドラマでヒロイン
CM、テレビ、映画など幅広く活躍している女優の仁村紗和(27)が、22日からスタートするNHK総合のドラマ「あなたのブツが、ここに」(月~木、後10・45)でヒロインを演じる。売り出し中の仁村に今回のドラマに対する思い、今後の目標、プライベートなどを聞いた。
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NHKのドラマ出演が続く仁村が、満を持して同局で初主演を務める。「祖父母はNHKに出ている紗和が一番好きやと言ってくれますし、家族、親戚が応援してくれています」
連続テレビ小説「おちょやん」(20年)で女中・節子役、大河「青天を衝け」(21年)で渋沢栄一の妾・大内くに役を演じてきた。今作で演じるのは一人娘を持つバツイチのシングルマザー。兵庫県尼崎市を舞台に、コロナ禍でキャバクラ嬢から宅配ドライバーに転身する役どころだ。
出身の大阪府枚方市と言葉のイントネーションに違いがあり、「自分に付いちゃっているのがあるので難しかったですね」と明かすが「見た人が明日も頑張ろうと思えたり、元気になったり、そういう時間になったらなあと思ってつくりました」とアピールする。
役が決まると自動車学校に通い17日間で運転免許を取得。「試験では意地悪な問題も出ますよね。必死に勉強しましたよ」。力を込めて語る姿からは、苦労の跡がうかがえた。宅配ドライバーの現場も見学し、女性社長に話を聞いて役に取り入れた。元ソフトボール選手という役設定でもあり、日本一のチームに実技指導も受けた。個人的にキャバクラも訪問。「水割りの作り方や、どういう時が楽しいですか、とかいろいろ聞きました」
娘役の毎田暖乃(のの)とは「おちょやん」で共演。「もともと暖乃ちゃんとは1年間撮影した仲ですし、なついてくれますので、自然と自分の中の母性が引き出された気がします」と話す。
お笑いコンビ・ダウンタウンの大ファン。高校時代にはコンビの出身地でもある尼崎を散策したことも。「水曜日のダウンタウン」に出演し初対面した時は、「2人にごあいさつして、楽屋に戻って『神様はおるんや』と号泣しました」と大感激。「人生で一番緊張しましたね」と忘れられない一日となった。
今後の目標については「27歳ですし、一人の女性としていろいろ考えたりもします。それに、仕事も続けていきたいですし…」と思いを巡らせ「自分を大事に、幸せになりたいという夢ですね」と目を輝かせた。
朝ドラのヒロインは?の質問には「そんなん、ヤバイですねー」と照れ笑い。「いたらホッとする女優さんになりたいですね。現場にいても、画面に出ていても、みなさんが安心できるような女優さんになりたいです」
現場からも視聴者からも信頼されるように-。一歩ずつ理想の女優像に近づいていく。
◆仁村紗和(にむら・さわ)1994年10月13日生まれ、大阪府枚方市出身。東急電鉄(17年)のCMで注目を浴び、テレビ、映画などでも活躍。NHKの連続テレビ小説「おちょやん」(20年)、大河ドラマ「青天を衝け」(21年)などに出演。趣味はダンス、カメラ。家族は両親と兄、姉。家族全員が阪神とダウンタウンの大ファン。