真瀬樹里 父の志継ぐ 突然の別れから1年 初めて公の場で思い語る 千葉真一さん偲ぶ会
新型コロナウイルス感染による肺炎のため昨年8月19日に亡くなった、俳優・千葉真一さん(享年82)を「偲ぶ会」が17日、都内のホテルで開催され、長女で女優の真瀬樹里(47)が喪主を務めた。俳優の谷隼人(75)、別所哲也(56)ら関係者200人と、ファン50人が参列。真瀬は「父の志も受け継いでおりますので、父が作ってくれた道を残すお手伝いができれば」と“大和魂”の継承を誓った。
突然の別れから間もなく丸1年、コロナ禍で1度は延期となった「偲ぶ会」が、一周忌のタイミングで実現した。カーネーションやバラなどの白い花で飾られた祭壇。りりしい表情を浮かべた遺影の千葉さんは、黒のTシャツからたくましい腕をのぞかせ、アクションスターとしてのオーラを放っていた。撮影時期は不明ながら、真瀬が選んだものだという。
会場には出演作のポスター約30枚や、侍姿の千葉さんを描いたアート作品が展示された。芸能生活60周年祝賀会用に千葉さん自身が監修した、軌跡をたどる40分間の特別VTRも上映。映画初出演作「風来坊探偵 赤い谷の惨劇」や、元妻の故野際陽子さん(享年81)と共演した「キイハンター」などの映像が盛り込まれた。
希代のアクション俳優の功績が詰まった空間で、喪主挨拶に立った真瀬は、「幼稚園の頃、父の舞台を見て役者になることを決意しました」と回想。「たくさん教えてもらい、まだまだ学んでる途中で、父がいなくなった実感がまだあまりなくて」と悲しみが癒えない胸中を吐露した。千葉さんの死去後、書面コメントを発表し、イベント中に言及することはあったが、亡き父への思いを公の場でしっかりと語るのはこの日が初となった。
関係者によると、プロデュース業もこなした千葉さんは10作以上の脚本を書き残し、千葉さんの原案を元に作家の大下英治氏が脚本を書き始めた作品もあるという。「いろんなものを残してくれた父ですけど、私が長子として責任持って継がせていただいて、ずっと作品を楽しんで心の中に父が生き続けてくれているように、責任持って守っていきたい」。偉大な背中を見てきたまな娘として、天国に約束していた。
◆主な参列者 青柳太(千葉市副市長)、大竹真一郎(医師、タレント)、オスマン・サンコン(タレント)、金子修介(映画監督)、金田治(JAE社長)、河崎実(映画監督)、谷隼人(俳優)、デヴィ夫人(タレント)、錦野旦(歌手)、別所哲也(俳優)※五十音順、敬称略