俳優・舘ひろし（７２）が２１年に設立した芸能事務所「舘プロ」に、若手俳優の黒川想矢（１２）が入所し、２３日、都内の同事務所でお披露目された。昨年放送のＮＨＫ　ＢＳ時代劇「剣樹抄～光圀公と俺～」での共演を機に、舘に心酔した黒川が“軍団入り”を直談判し、入所が決まった。

　５歳で子役デビューした黒川は現在、中学１年生。学業に専念するため「剣樹抄－」を最後に俳優活動から退くつもりだったが「舘さんと一緒にいるとすごく安心するし、いろんなことを教えてくれる。ずっと舘さんといたいと思った」と役者人生を歩むことを決めた。

　「最初は（舘の存在を）知らなかった。『かん・ひろし』って読むのかと思った」と明かしたが、昨秋の同作の撮影中は常に舘の楽屋に遊びに行くなど、６０歳という年齢差を超えて意気投合。「僕は舘さんが大好きです」と手紙をしたため熱烈ラブコールを送った。

　舘は黒川を「俳優は『目』が大事。彼はいい目力を持っている」と絶賛。「泣く芝居がとてもうまかった。『どうやって泣くんだ』と聞いたら『舘さん、心を無にするんです』と。僕の方が学ぶことが多い」と役者として一目置いている。

　互いに「ボス」「想矢」と呼び合う。黒川が「将来は刑事ものに出てみたい」と話せば、舘も「いずれ２人でバディを組みたいね」と夢を描いていた。

　◆黒川想矢（くろかわ・そうや）２００９年１２月５日生まれ。埼玉県出身。タイ人の父と日本人の母を持つハーフ。２０１５年、５歳のときに富士フイルムのＣＭで子役デビュー。１８年に日本テレビ系連続ドラマ「トーキョーエイリアンブラザーズ」でドラマ初出演。昨年のＮＨＫ　ＢＳ時代劇「剣樹抄～光圀公と俺～」で舘ひろしと初共演した。趣味は写真撮影、科学、ギター。特技は水泳、キックボクシング。１５８センチ、４０キロ。