HiHi Jetsと美 少年 急成長魅せた ジャニーさん総合演出の伝統作を熱演
ジャニーズJr.ユニット「HiHi Jets」と「美 少年」のW主演舞台「少年たち あの空を見上げて」が11日、東京・新橋演舞場で初日を迎えた。生前のジャニー喜多川前社長が総合演出を手掛け、1969年の初演から歴史を紡いできた伝統作。昨年から2年連続で座長を務める両グループは、魂のこもった熱演で昨年を上回るエネルギーを届けた。
10代後半から20代前半にかけての限られた時間にしか出せないエネルギーが、劇場を支配する。若さの特権でもある1年ごとの急成長を、計11人の“少年たち”が体現してみせた。
少年刑務所を舞台に、それぞれに事情を抱えて収監された少年たちの苦悩や葛藤、友情を描いた物語。力の込もった芝居と芝居のぶつかりあいに、HiHi Jets・高橋優斗(22)は「お互い、ひとりひとりの感情だったり動きだったり、より繊細になったなと感じましたね」と振り返った。新キャストには俳優・内博貴(36)を迎え、拷問もいとわない冷酷な看守長役を怪演。新たな化学反応が生まれ、深みをもたらした。
一方で、風呂シーンでの伝統の“桶ダンス”をコミカルに披露。Jr.時代のSnow ManとSixTONESがW主演した2018年以来、4年ぶりにフリースタイルバスケの演目が復活し、アクロバティックなパフォーマンスで魅了した。
演出を手掛けたジャニーズ事務所副社長の滝沢秀明氏(40)は、舞台を見守り「ストーリーと役と本人たちの成長段階を表現することが、ジャニーさんの一番やりたかったことかもしれない」と口にした。「いつの日か成長して完成形に近づいたときに、次の世代に(『少年たちの』)バトンを渡していく-。彼らの成長を見て感じた」。日増しに進化する11人に目を細めた。
かつての“スノスト”のように、互いに切磋琢磨しながら飛躍を遂げている“Hi美”。滝沢氏は「すぐ近くにライバルがいるという環境は、どちらも成長していく。すごく素敵なことだと思う」とうなずいた。
同劇場では10月13日まで、愛知・御園座で10月28日~11月6日まで上演。約2カ月に及ぶロングラン公演となるが、これも期待の大きさの表れだ。HiHi Jets・猪狩蒼弥(19)は「芸術の秋。ひと花咲かせたい」と強く意気込んだ。