安倍晋三元首相の国葬「威信を懸けて、警備を完遂」 警察庁長官が訓示 27日に実施

 27日に実施される安倍晋三元首相の国葬に向け、警察庁は13日、東京都内で警備対策推進室会議を開催した。露木康浩長官は「警察の威信を懸けて、全国の職員が一丸となって取り組み、警備を完遂することを期待する」と訓示した。

 安倍氏が遊説中に銃撃され死亡した事件の検証・見直し結果を踏まえ、警察庁は8月、同庁の関与強化などを盛り込んだ警護要則を制定。国葬警備が、新たな警護要則の下で行われる最初の大規模警備となる。

 会議には警察庁や警視庁の幹部ら約30人が参加。露木長官は、国際テロの脅威は依然厳しい情勢にあると指摘し「国内外の要人の安全確保を徹底してほしい」と述べた。

 警視庁はこの日、海外代表団の利用が見込まれる羽田空港第3ターミナルで、不審物がないかどうかを調べる様子を報道陣に公開。官民合同で行い、ターミナルビルの運営会社や警備会社なども参加した。政府は190以上の海外代表団の来日を想定しており、羽田空港の警戒を強化している。

 また、国葬で弔意を表すために自衛隊が「弔砲」を実施すると政府は閣議で了解。隊員は儀仗(ぎじょう)や音楽演奏のほか、会場付近の沿道に等間隔で並び立ち、遺骨を乗せた柩車が通過する際に敬礼する「と列」も行う。浜田靖一防衛相は記者会見で、弔砲は19発とし、参加する自衛隊員は計千数百人となると明らかにした。

 国葬は27日午後2時から日本武道館で開催。最大6千人程度の参列者が見込まれ、海外からは、ハリス米副大統領や欧州連合(EU)のミシェル大統領、インドのモディ首相らが参列する。

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