美人整形女医が語る美容整形の明暗 日本人は「ダウンタイム」を気にする
〝令和のトリリンガル美人女医ママ〟として最近、注目を集めているのが、美容外科医の塩満(しおみつ)恵子さん(32)。中国に生まれ、ロシア、香港など約15年間の海外生活を経て帰国後、医療の道に進んだ。現在は東京・渋谷に「ASTRABEAUTY CLINIC」を開業。年間約1万人が訪れ、年商は10億円にも及ぶ。メディアからの出演依頼も殺到しているという塩満さんが、波瀾万丈の人生と美容整形の神髄を語り尽くした。
父親が穀物の輸入業を営んでいた影響で、幼少時は海外で暮らしていたという塩満さん。美容外科医となったきっかけは、驚くべきものだった。「中国に住んでいたとき、DVDで見たドラマの『白い巨塔』が大好きで、あの〝教授回診〟のシーンをやりたい!ってずっと思ってたんです。そのために日本に帰って来て、医学部を目指しました」という。
勉強の甲斐あって埼玉医大に合格。病院実習中には、実際の回診にも立ち会った。「ちょっと自分の性格に合わないと思って、一番コミュニケーションも取りつつ、患者さんをきれいにして、かつオペもできるので」と、形成外科医への道を選んだ。
卒業後は中国、ドイツへの留学を経て、東京女子医大病院に入局。さらに東京中央美容外科の院長を歴任し、現在は独立している。海外暮らしが長い塩満さんは、日本人を「すごく『みんなと一緒になりたい』っていう方が多い」と分析。「海外の方たちと比べて、求めるものが違いますね。海外の方は、あまりダウンタイム(術後、通常生活に戻るまでの時間)はあんまり気にしないんですよ。腫れたりとかはどうでもいいから、最終的に結果を出せればそれでいいっていう感覚。日本人は、この施術はいかに腫れないとか、周囲にバレないを確認する方が多いです。最近はYoutuberとか著名人の方でオープンにされる方も多くなってきましたが、やっぱり一般人に関してはまだまだ。公言したくないとかはある」と話した。
海外のマインドも併せ持つ塩満さんは、日本人にまん延する美容整形への〝偏見〟を取り払いたいという思いが強い。「歯の矯正とかイボの治療とかと一緒で、コンプレックスをお金を掛けてプラスにしていくっていうのはとてもいいことだし、恥ずかしがることではないということを、患者様にも伝えています。美容整形に興味がなかった方にも来ていただいて、知っていただきたいと思います」と呼び掛けた。
一方で、美容整形では、一度手術をすると次々に深みにはまる〝依存症〟も問題になっている。塩満さんは「心がけているのは『患者さまの要求』です」とし、「やっぱり美容外科は普通の医者と違って、『患者さま』というより『お客さま』になってしまうことがあります。でもそこで患者さまの言いなりになってしまうと、その方が整形にはまってしまって、言い方は悪いですけど〝整形モンスター〟になってしまいます。なので、適正なところで止めて差しあげるっていうのが、美容外科としての責任かなと思っています」と言い切った。
その上で、やはり美容整形医である以上、自身の「美」にも徹底的に向き合う。「美容師さんとかでもそうですけど、やはり美意識を感じられない相手には任せられないと思うんです。私自身、自分がある程度その手術受けたことあるとか、少しは『きれいですね』って思われないと、自信持って進められないと思っていて」と説明した。
その分、自身を〝実験台〟として、自身にも施術を行う。「リフト用の高い糸をバンバン入れたり、ヒアルロン酸を入れたり、ボトックスとか、バッカルファットを取ったりとかはしています。やって良かったのもありますし、やらなきゃ良かったと思うものもありました」と笑った。
そうした諸々の経験を、今後はメディアに進出して伝えていきたいという。「最新の美容医療の知識だったりとか、間違った知識についたりなんかも発信していきたいです。あと、人生の半分を海外で過ごしてきて、半分は外国人、半分は日本人っていう感覚があるので、自分が思う日本の問題点などを提起して、議論もしてみたいです」と今後への思いを口にした。