宝塚 宙組トップ真風涼帆退団会見「バトンを最後まできちんと渡したい」
2023年6月に退団する宝塚歌劇団宙組トップスター・真風涼帆(まかぜ・すずほ)が29日、大阪市内のホテルで会見した。「カジノ・ロワイヤル~我が名はボンド~」東京宝塚劇場千秋楽で退団する。
真風は「金屏風に負けないように」と茶目っ気たっぷりに、シルバーのキラキラと輝くゴージャスなスーツで登場。「トップになったときから、いつかは終わりがあるもの。退団はいつも意識していました。劇団とも相談し、2022年を(退団の)目標にしていましたが、コロナで上演変更もあったので、この時期にと決断しました」と2023年の退団となったことを明かした。
9作に渡りトップとして活躍した。「たくさんの作品に出会え、宝塚人生の宝物をもらった」と振り返った。木場理事長も「最年長トップとして宝塚を支えてくれた」とたたえた通り、東京五輪の閉会式ではセンターで国歌斉唱などを行い、宝塚の顔の役割も負ってきた。
宙組20周年時にトップに就任し「バトンの重みを感じましたし、最後まできちんと渡したい」と語った。また「長い宝塚人生で逃げ出したいときもあったけど、応援してくれ、劇場で待ってくれるお客様がいた。感謝の気持ちを、もっと大きな愛でお返しできるよう最後の日まで務めたい」とノーブルな笑みをたたえた。
また同時退団するトップ娘役の潤花(じゅん・はな)には、6月の「FLY WITH ME」のときに伝えた。すると「ご一緒させて下さい」と即答されたことも明かした。
今後は東京宝塚劇場「HiGH&LOW THE PREQUEL/Capricciosa!!-心のままに-」(10月15日~11月20日)、東京国際フォーラム ホールCでのリサイタル「MAKAZE IZM」(23年1月9日~19日)、そして退団公演は真風がジェームズ・ボンドに扮し、ゴージャスでロマンチックなミュージカル大作「カジノ-」で、宝塚大劇場は23年3~4月、東京宝塚劇場が5~6月の上演を予定している。