円楽さん死去 立川志らく、涙出た「あんパンの恩」告白 笑点批判する宿敵に円楽さんが
落語家の三遊亭円楽さんが30日、肺がんのため死去した。72歳。所属事務所が公表した。8月26日に肺炎を患い入院し、肺炎が快方に向かった後に、肺がんの治療を再開したばかりだった。
立川志らくが追悼談話を発表した。
「円楽師匠、洒落がキツすぎます。あんパンの恩返しもまだしていないし。圓生にだってまだなっていないし。落語界を統一するはずだったし。円楽師匠とはまだまだやらなきゃいけないことがあったのに。『志らくは俳句も落語も破調だな』と言われたことが忘れられません。ちょっとまだ心の整理がつかないです」
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志らくによると、かねて、落語=笑点というイメージを嫌って笑点批判をしていたところ、笑点メンバーとたまたま新幹線が一緒になってしまったことがあったという。誰も口をきいてくれない中で唯一円楽さんが「俺今日、おいしいあんパン買ってきたんだ」と配り始め、「志らく、お前も食うかい?」と、志らくにもあんパンをくれたという。
志らくは涙が出るほど喜び、「なんて心の広い人なんだろう」と感激し、心の中で「笑点の悪口言ってすみません」とお詫びしたという。
5月に円楽さんの代役で笑点に出演した。