万博「大阪館」整備費 府市負担が40億円増、当初予算約70億円から111億円に
大阪府は11日、2025年大阪・関西万博で関西の経済界と共同出展する「大阪パビリオン」の整備事業費を巡り、府と大阪市の負担分が計111億円になると明らかにした。府議会へ同日、資材価格の高騰を理由に事業費を見直した22年度一般会計補正予算案を提出。府市の負担額は、当初想定より計約40億円の上振れとなる。
大阪パビリオンの整備事業費は、企業などからの協賛金4億円程度が充てられるが、残りは府と市が折半する。府市は本年度の当初予算で、25年度にかけて計約70億円を支出するとしていた。
しかし、府の担当者によれば、今年9月に施工予定者となったゼネコン大手の竹中工務店は、約195億円の事業費を府市に求めた。双方は交渉の上、建物の仕様を見直すなどして費用の削減を図る方針を確認。それでも府市は、物価高に伴うコストの上昇分を吸収しきれないと判断した。
大阪市も今月中に、同様の内容を盛り込んだ22年度一般会計補正予算案を市議会に諮る。
府市は、議会で予算案が可決されれば、11月中にも竹中工務店と契約を結ぶ。府の担当者は「予算案よりも少ない支出になるよう努めたい」としている。