マイナンバーカード 24年秋に事実上義務化 保険証廃止
河野太郎デジタル相は13日、現行の健康保険証を2024年秋に廃止してマイナンバーカードを代わりに使う「マイナ保険証」に切り替えると発表した。カードと運転免許証の一体化も24年度末としていた実施時期の前倒しを検討する。保険証廃止はカード取得の事実上の義務化と言え、23年3月末までにほぼ全ての国民に交付するとした政府目標へ向け、普及促進を図る。
河野氏は、米グーグルの基本ソフト「アンドロイド」を採用しているスマートフォンへのマイナンバーカード機能搭載が、来年5月11日にできるようになることも明らかにした。カードを持ち歩かなくても、住民票の交付といった行政手続きなどができる。米アップル「iPhone」への対応時期は未定。
マイナ保険証は既に本格運用がスタート。医療機関は患者の同意の下、過去の処方薬や特定健診の情報を見て治療に生かせる。河野氏は「医療の質が向上する」と説明。廃止後もカード未取得者が診療を受けられるよう厚生労働省などと対応策を検討する。
カードの交付率は今年9月時点で人口の49%となっている。