人間国宝・片岡仁左衛門 共演の中村獅童に「彼は期待できる」歌舞伎の伝統文化継承に願い

 人間国宝の歌舞伎俳優・片岡仁左衛門(78)が17日、大阪市内のホテルで京都・南座「當る卯歳 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎」(12月4~25日)の取材会を開き、共演する歌舞伎俳優の中村獅童(50)に期待を寄せた。

 今回の興行では第二部で仁左衛門が、20年ぶりに「松浦の太鼓」で松浦鎮信を演じる。「いまのご時世、あまり難しいものを考えず。初めてご覧になる方にも、分かってもらえるものをやりたかったので」と明かした。

 その上で、大高源吾役の獅童について「これから伸びてもらわないといけない人。若い人たちだけでやるのもいいが、私たちと一緒にする機会は少ない。そこでは得られないものを得てほしい」と願い、「歌舞伎は伝統文化として受け継いできている。一生舞台に立つことが大事。本人の感性と、アンテナ。どこまでくみ取ってくれるか。でも、彼は期待できます」と続けた。

 新型コロナウイルス感染対策として今年も三部制での開催。「まだ、ロビーでの会話がね。客席はもちろんのこと、あれがもう少し戻せたら。それが緩めばお客さんも、もう少し楽しい気分でご覧になれると思うんですけども」とし、十三代目市川團十郎白猿を襲名する歌舞伎俳優の市川海老蔵(44)について「成田屋の襲名も、屋号もなにもかからずにね、睨んでお目に掛かけますって言っても。口上…さみしいよね」と無念さを語った。

 それでも、続くコロナ制限に「やっている方は慣れました」と笑わせながら、年末の京都の風物詩である吉例顔見世興行に「記事を読んだお客さんは必ずきてください。日本の歌舞伎がますます栄えられるように。海外に誇れる演劇を守っていくためにも、みなさまのお力添えをお願いします」と呼びかけた。

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