歌手・椎名林檎（４３）の、１１月３０日発売予定だった最新アルバム「百薬の長」が発売延期となることが１８日、分かった。発売元のユニバーサルミュージックが発表した。「ＵＮＩＶＥＲＳＡＬ　ＭＵＳＩＣ　ＳＴＯＲＥ限定盤」に付属する特典グッズが、障害などのある人が援助を受けやすくするための「ヘルプマーク」に酷似しているとの指摘を受け、同社は謝罪しデザインを改訂するとした。

　同社の広報担当は同日、デイリースポーツの取材に「グッズ製作段階でヘルプマークに類似しているという話は出ず、外部からのご指摘を受けて検証に至った。弊社でデザインした物をアーティスト側に確認して進めた」と経緯を明かした。

　公式サイトでも「多くの皆様からご意見をお寄せ頂きました。弊社にて検討した結果、当該商品につきましてはグッズのデザインを改訂するとともに、発売を延期いたします」と報告。当該グッズは「内容及びデザインを弊社で企画検討したものです」と説明した。

　その上で、法令の確認を含めたチェックが不十分であったこと、日本赤十字社及び東京都福祉保健局から各マークの使用規定などについての指導を受けたことを踏まえ、今回の決定に至ったと説明。「ヘルプマークをご利用の皆様、その普及に努められている皆様には、ご不安・ご不快な思いを抱かせてしまいましたことを心よりお詫び申し上げます」と謝罪した。

　グッズを巡っては、赤地に白抜きの十字とリンゴのデザインが施されたデザインで、ヘルプマークの利用者らから困惑の声が続出。ヘルプマークを作った東京都が同社に対し「早急の対応」を要請していた。