二宮和也「こみあげるものある」東京国際映画祭 3年ぶり本格レッドカーペット

 第35回東京国際映画祭のオープニングセレモニーが24日、東京宝塚劇場で行われ、豪華日本俳優陣や多数の海外関係者も出席した。東京ミッドタウン日比谷では、本格的なレッドカーペットイベントが3年ぶりに開催。コロナ禍から復活しつつある日本映画界を盛り上げるように、華やかに開幕した。

 オープニング作品の「ラーゲリより愛を込めて」(瀬々敬久監督、12月9日公開)に主演した嵐・二宮和也(39)はレッドカーペットにトリで登場し、「映画人の1人として、始まるのを楽しみにしておりました」とあいさつ。沿道のファンの声かけに笑顔で応え、「3年ぶりにやっているんだなと、こみ上げてくるものがありましたね」とかみしめた。

 多方面で活躍しながら、映画での演技力も高く評価されてきた。かける思いも強く、「作品、役者、撮影技術もどんどん進んでいる。日本映画を見ると、映画は本当におもしろいエンターテインメントだなと思う。日本の顔の一つになっていると思う」と熱弁した。

 「ラーゲリ-」は第二次世界大戦後、シベリアの強制収容所に抑留された捕虜の実話を元にした作品。愛する妻との再会を願い、零下40度超の過酷な状況に耐えながら、懸命に生きた山本幡男さんの半生を描く。「オープニングに見合う作品ができたと自負しております」と胸を張り、「人間の全ての感情が詰まっている。苦しみの先にある希望や愛、日本人の絆が深く刺さるのでは」と力を込めた。

 本映画祭は11月2日まで、東京・日比谷、有楽町、銀座、丸の内地区で行われる。

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