三遊亭円楽さん偲ぶ会 好楽ら笑顔で「後からゆっくり逝くからな」眠るような顔に「疲れていたんだな」
9月30日に72歳で死去した、落語家・三遊亭円楽さんを偲ぶ会が28日、東京・国立演芸場で行われた。当初は「五代目円楽一門会~秋の一門祭り~」(28~30日)の「六代目を囲む会」として行われる予定だったが、「-偲ぶ会」に変更。三遊亭好楽、三遊亭鳳楽、三遊亭円橘らが座談を行い、笑顔で思い出話に花を咲かせた。
日本テレビ系「笑点」でも共演し、兄弟子として公私ともに仲が良かった好楽は、「今まで戦ってきた、そして一緒に遊んだ。飲んだ。ゴルフをやった。そういう仲間がいなくなる。あっていいものかと思いました」と率直な気持ちを吐露した。
弔問したときを振り返り、「頭きたから、『バカヤロー!俺より先に逝くんじゃねえ!』って言ったら、おかみさんたちも泣いちゃったんですけどね。顔を見たら眠っているようなんですよ。(8月の)国立演芸場のつらそうな涙流した高座と全く違う。本当に、いつも一緒に遊んでた円楽の顔」とこぼし、「疲れていたんだな。2年半の闘病生活がなくなったんだ。ほっとしたんだな」と気遣った。
続けて「今はあちらへ行って、師匠(五代目)の円楽が『おいおい、早すぎるよお前』つって。歌さんも談志師匠も、みんな一緒。向こうの方がにぎやかですからね。後からゆっくり逝くからなって、別れの言葉を言って帰ってきた」と明かした。
円楽さんが8月に上がった最後の高座と、同じ高座に上がり「胡椒の悔やみ」を披露。「円楽から『相変わらず下手だね』と言われている気がしました。円楽が見てるから一生懸命やらないとという気持ちでやらせていただきました」と感慨深そうに話した。死去してまもなく1カ月。「まだぴんとこない。これから彼のすごさがわかって感謝することが出てくると思います。われわれが円楽一門会を守らないと」と決意を新たにした。