モロボシ・ダン、森次晃嗣「ウルトラセブン」55周年に感激「嫌になる時」もあった

 俳優の森次晃嗣(79)が29日、都内で開催中の「第35回東京国際映画祭」で、主演した特撮ドラマ「ウルトラセブン」の55周年記念上映トークショーに登場した。

 主人公のモロボシ・ダンを演じ、俳優として名を上げることとなった今作が、同映画祭のアニメーション部門に出品された。森次は「とうとう55周年を迎えたセブンという作品が出るというのは、うれしかったですね…」と声を震わせ感激した。

 ダンというキャラクターについては「分身だろうね」ともはや一心同体。「55年間ずっと背負ってきて何をやっても『ダンだ!』って言われて嫌になる時もありましたけど、それを超越して責任感が生まれました」と複雑な思いも抱えながら付き合ってきた。「当時関わっていた人が亡くなってきてさみしいですけど、作品はこうしてずっと残っていく」と不変の思いを語った。

 「湘南に住んでいたので、始発の江ノ電に乗って、夜の11時に帰ってくる。毎日その繰り返しで」と当時の過酷な撮影を嘆きながらも「24歳の森次晃嗣が持っているモノを全て画面にぶつければ、モロボシ・ダンになるのではないかという思いしかなくて」と必死な思いだったことも告白。「この役を一年間やれば、次の道が見えてくると思って一生懸命にやってました」と、役に賭けていた熱い思いを明かした。

 最後には、懐からゴーグル状の変身アイテム「ウルトラアイ」を取り出し、「デュワッ!」のかけ声と共に変身ポーズを生披露。60周年へ向け「僕もいつまでも元気でいたい」と力を込めた。

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