「新宿鮫」シリーズの大沢在昌さん、劇作家・演出家マキノノゾミさんらに紫綬褒章
政府は2022年秋の褒章受章者を2日付で発表した。受章者は717人と29団体で、発令は3日。学問や芸術・文化などの功績者に贈られる紫綬褒章には、警察小説「新宿鮫」シリーズで知られる作家大沢在昌さん(66)、NHK朝の連続テレビ小説「まんてん」の脚本も手がけた劇作家・演出家のマキノノゾミ(本名・牧野望)さん(63)ら9人が選ばれた。
大沢氏は「好きなことを好きなように書いてきた。それで褒められていいのって」。銃を持てない日本で、ハードボイルド小説は成立しないとも言われた。悩んで書き続けて10年以上、「どうせ売れっこない」と執筆した「新宿鮫」が90年に大ヒットし、一躍人気作家に。近くシリーズ12作目を刊行する。「今は、目の前の作品をどう面白くできるか、ということしか考えない。俺が書けば、それがハードボイルドなんだよ」と語った。
日本の演劇界を長年けん引してきたマキノさんは「毎日が晩年のつもりで果敢に挑戦したい」と話した。