酒井くにおさん死去 慢性虚血性心疾患、74歳 兄弟漫才コンビ・弟とおるが確認
漫才コンビ「酒井くにお・とおる」の酒井くにお(さかい・くにお、本名国夫=くにお)さんが10月28日午前8時30分、慢性虚血性心疾患のため死去していたことが7日、分かった。74歳。岩手県出身。葬儀は6日、大阪市内で、近親者のみで執り行った。
連絡が取れず心配した弟で相方の酒井とおる(71)が大阪市内の独居宅を訪れ、亡くなっているのを確認した。とおるは「横なって寝ているような姿でした」と明かし、「寄席の舞台、そして人生の舞台からも幕を下ろしてしまいました」と、悲痛な思いを述べた。
くにおさんは1970年、浪曲漫才のさがみ三太・良太に入門。当初はコントだったがとおるとコンビを組んで72年、来阪し漫才に転向。「とおるちゃん!」のギャグなどで人気を博し、97年に上方漫才大賞を受賞した。10月21日に大阪市内の劇場に出演したのが、最後の舞台だった。
とおるによれば、5年前に腰の手術をしてからは体が思うように動かなくなっていったというが、19年8月の横山たかしさんをしのぶ会では、つえを使ってはいたものの背筋を伸ばし、軽妙なしゃべりで盛り上げていた。
とおるは「悔しく、辛かったと思いますが、人前では、目いっぱい元気な姿を見せようとしてたね!もう頑張らなくて良いよ!ゆっくり休んでください!今までありがとう!」と感謝した。