パリ郊外のシャルル・ドゴール空港で１８年間暮らし、スティーブン・スピルバーグ監督の映画「ターミナル」のモデルになったとされる男性メフラン・カリミ・ナセリさんが１２日、死去した。ＡＰ通信などが報じた。

　空港関係者によると、空港で心臓発作を起こし亡くなった。８８～０６年、空港の第１ターミナルで生活。その後、空港を離れていたが、数週間前に戻っていたという。

　４５年、イランのフゼスタン州生まれ。７４年に英国留学し、帰国後に反政府運動に関わったとして国外追放に。ベルギーで数年間過ごすなどし、最終的に同空港にたどり着いた。０６年に病院搬送されるまで空港で生活した。

　スピルバーグ監督はナセリさんの話から着想を得て「ターミナル」（０４年）を製作したとされ、トム・ハンクスが主演した。