藤井聡太五冠 JT杯20歳4カ月最年少V 羽生九段の記録を10カ月更新
将棋の藤井聡太竜王(20=王位、叡王、王将、棋聖との五冠)が20日、千葉・幕張メッセで指された「第43回日本シリーズ JTプロ公式戦」決勝で斎藤慎太郎八段(29)と対局し、114手で勝利し初優勝を飾った。1991年に羽生善治九段(52)が達成した21歳2カ月を10カ月上回る、20歳4カ月での最年少Vとなった。
本戦は持ち時間10分、考慮時間5分の超早指し戦。戦型は両者の得意戦法・角換わり。序盤から両者ハイペースで指し進めたが、封じ手後に相手の飛車を奪い、リードを拡大して圧倒。準優勝した昨年に続く2度目の大舞台で雪辱を果たした。
苦渋を味わった昨年を「あっという間に終わってしまった」と振り返り、「反省を生かして時間配分に気を付けながら指しました」と明かした。最年少記録はラストチャンスだったが、「忘れていたんですけど…結果的に良い結果を残せたことはうれしく思います」と喜んだ。
こども大会も同時に行われ、来場した4000人以上が熱戦を見守った。自身も小学2年で涙の準優勝、同3年で優勝を飾った思い出の大会でもあり、「(準優勝は)非常に悔しかったけど、また舞台に立ちたいという思いで翌年に優勝できた。その経験は自分の中で大きかった」「憧れの舞台で優勝という結果を出せたのは感慨深く思っています」と語った。